UT(超音波探傷試験)とは?資格のレベル1〜3と、未経験からの始め方
非破壊検査には、いくつか種類があります。
前の記事で書いた鉄筋探査は、コンクリートの中の鉄筋を探すもの。今回はUTの話です。
うちの非破壊検査で中心になっているのは4つです。
| 検査 | 何を確かめるか |
|---|---|
| 鉄筋探査 | コンクリートの中の鉄筋の位置や本数を、電磁波レーダなどで確かめる |
| アンカー引張試験 | 打ったあと施工アンカーが、設計どおりの強さで効いているかを実際に引っ張って確かめる |
| UT | 超音波で、金属の内部の傷や欠陥を探す |
| 3Dスキャン | レーザーで構造物をまるごと測り、点の集まりのデータとして取り込む |
UTはこの中で、金属の内側を見る担当です。対象や目的によって、4つを使い分けます。

UTは、超音波で内部を見る検査です
正式には超音波探傷試験。金属の内部に超音波を送り込んで、跳ね返りから傷や欠陥を見つけます。
主な対象は溶接部です。
鉄と鉄をつないだ部分は、外から見ると仕上がっているように見えても、中に空洞や割れが残っていることがあります。表面を見ても分かりません。
橋や鋼構造物の溶接が本当に大丈夫かを判断するのが、この検査です。
レベルが3段階あります
認定しているのは一般社団法人日本非破壊検査協会。JIS Z 2305に基づいた「非破壊試験技術者資格」です。
レベル1・レベル2・レベル3の3段階に分かれています。
上に行くほど、判断できる範囲が広がります。決められた手順どおりに測る段階から、手順そのものを決める段階へ、という順番です。
それぞれの中身はこうなっています。
| レベル | できること |
|---|---|
| レベル1 | 手順書に従って検査を実施し、記録する |
| レベル2 | 手順書を作成し、結果を評価する |
| レベル3 | 検査手法を選び、技術を指導する |
最初は、決められたとおりに正確に測って記録するところから。経験を積むと、どう検査するかを自分で組み立てる側に回ります。
鉄筋探査とは別系統の資格なので、両方を持っている人もいます。
未経験で入った場合、最初に取りにいくのは配筋探査技術者か、第2種あと施工アンカー施工士が一般的です。UTは、それらとは別の系統の資格になります。

なぜ、この仕事に人が要るのか
橋やトンネルは、作った瞬間がピークではありません。作ったあと何十年も使われます。
その間、点検して、傷んだところを直して、また使う。その点検にあたるのがUTです。
社会インフラの老朽化は、これからさらに深刻になっていくといわれています。目に見えない部分の安全を確かめる非破壊検査は、その対策の土台を支える仕事です。
それなのに、非破壊検査の経験者は業界にもともと少ない。だからうちは、未経験から時間をかけて育てる前提で採用しています。
工務部の M.K 部長も、同じことを話していました。
「なかなか経験者がほとんど少ないっていうところで、未経験を取っていかないとなと思ってるんで」
「うちに来て、資格を取ろうという気持ちがある方が一番いいですね」
未経験からの入り口になります
入社した時点で資格を持っている人は、ほとんどいません。応募に必要なのは、普通自動車運転免許と高卒以上だけです。UTレベル2以上の資格や建設現場での経験があれば歓迎しますが、どちらも必須ではありません。
入社してすぐは、先輩について検査機器の基本的な操作と、現場での動き方を覚えるところから始めます。資格がなくても任せられる範囲の仕事からです。先輩が1名つき、会社が作った半年分のOJT計画に沿って進めます。
資格を取ったタイミングで、月給は35万円〜に上がります。3年目の目安は月給38万円〜。このあたりから、検査の計画を立てたり、結果を評価したりする仕事が増えていきます。
うちの非破壊検査の募集は、未経験で月給32万円〜、経験があれば35万円〜です。
給与のモデルケースを出しておきます。
| 月給 | |
|---|---|
| 入社1年目(22〜25歳) | 30万円 |
| 入社3年目 | 33万円 |
| 入社5年目 | 35万円 |
| 入社10年目 | 40万円 |
あくまでモデルケースですが、上がり方の目安にはなると思います。
資格を取れば、そこに手当が乗ります。コンクリート診断士なら月10,000円、技術士なら月20,000円。複数持っている場合は合算され、上限は月40,000円まで。基本給とは別に支給します。
賞与は年2回、年間2ヶ月分が基本です。年間休日は126日(2026年度実績)で、内訳はGW6日・夏季4日・年末年始6日です。昇給は年2回、人事評価は半年に1回です。非破壊検査の募集は、大阪と東京の両方で出しています。
うちは1996年、阪神・淡路大震災の復旧現場をきっかけに始まった会社です。壊れたものを直すところから始まったので、目に見えない部分を確かめる仕事は、いまも会社の中心にあります。
超音波で見えるのは、人の目には見えないところです。
そこを見る人がいるから、橋を渡る人は何も気にせず渡れます。地味な仕事ですが、そういう構造になっています。
→ 募集要項を見る
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