施工管理に転職して、最初につまずいた5つのこと
うちの記事は、いいところばかり書いていると思われそうなので、逆を書きます。
大阪支店の3人に話を聞いて、入ってから戸惑ったという話がいくつか出てきました。それをそのまま書きます。

その1:パソコンと書類
今年2月に入った M.A さんです。前の会社では橋の防水工事をしていました。
入社前にいちばん不安だったのは、体力ではありませんでした。
「今までは作業がメインだったので、体力は自信あるんですけど」
「パソコン、書類がうまくできるかなとか。その辺がちょっと怖い要素ではありました」
公共工事は書類の仕事でもあります。役所に出す形式、写真の整理、打ち合わせの記録。作業がメインだった人には、ここが未知の領域になります。
どう乗り越えたか。過去の書類を手本としてもらい、今の現場用に直して、確認してもらう。この繰り返しでした。
いきなり作らされるわけではないので、詰まったところは詰まったまま置いておけません。
「いきなり『やってみい』とかっていうよりかは、これで真似してみ、みたいな」
入社すると先輩が1名つき、会社が作った半年分のOJT計画に沿って進みます。書類もその中で覚えていく形です。
その2:「施工管理」の中身が想像と違った
同じく M.A さんです。
「施工管理って、現場めっちゃ分かってて、自分が作業したこともあって、部材とかも色々分かった、言うたらリーダー的なポジションの人やと思ってたんですけど」
実際は違いました。うちの関西メンバーはほとんどが施工管理で、作業そのものは協力会社の職人が行います。
見ているのは安全・品質・原価。手を動かす仕事ではなく、決める仕事です。
7ヶ月やってみた感想は、こうでした。
「逆に未経験の方が真っさらでいいかもな、って感じですよ」
想像と違ったことが、結果としてはプラスに働いたケースです。
入社6年目の T.Y さんも、同じことを別の言い方で話していました。
「現場だけやるのが向いてる子と、施工管理は違う」
T.Y さん自身は、施工管理を選んでなった側です。
「なりたいと思ってなったんです。人と喋るのはそんな嫌いじゃないので」

その3:経験があっても、一度は下から
これは工務部兼技術部 部長の M.K さんの話です。
M.K さんは前職で土木系の施工管理を約20年やってきた人です。道路付属物、高速道路の遮音壁、標識の設置。
それだけの経験を持って移ってきても、新しい会社では新しい人です。やり方も、書類の様式も、付き合う協力会社も違います。
経験者ほど、ここで気持ちの折り合いが要ります。20年やってきたやり方が、そのまま通るわけではないからです。
M.K さんはいま部長として、積算と入札まで担当しています。通り抜けられる期間だったということだと思います。
移ってきてからの手応えを聞くと、こう答えていました。
「やった分、頑張った分が、本当にちゃんと評価されるっていう感触がある」
ちなみに M.K さんは、最初に転職を考えてから実際に動くまで、5年以上かかっています。経験者の転職は、それくらい腰が重いものだと思います。
その4:資格は、取り直しになることがある
入社6年目の T.Y さんは、建築の2級施工管理技士を持っています。前職は建築の現場監督を7年。
ただ、うちは土木です。建築の資格は、土木ではそのまま使えません。
いま1級土木施工管理技士に挑戦しています。持っている資格が効かない、という現実はあります。今年の試験は1〜2点差でした。
入社してすぐ担当したモノレールの補強工事は、本人いわく右も左も分からない状態だったそうです。
「協力会社さんとかに1から全部教えてもらって」
「職人さんにも直接聞いて、『ここってどうなってるんですか』とか。もう正直、単純な質問」
そのうえで、彼は入社直後からほぼ1人で現場を任され、モノレールの補強工事で予算と工期を守り、発注者から表彰されています。資格と、現場を回す力は別だという例です。
その5:天気で、段取りが崩れる
これも T.Y さんの話です。大きな現場になると、協力会社が1社では済まず、何社かが日をまたいで順番に入ってきます。
「天気で1日潰したら、『ちょっとやばいな、次の業者さんがこんだけ入られてる』」
1日の遅れが、後ろに入る会社の予定まで動かします。だから毎日の連絡が欠かせません。
T.Y さんはこれを「シミュレーションゲーム的な感じ」と言っていました。慣れるまでは戸惑うところですが、慣れると面白さに変わる部分でもあるようです。
まとめると
つまずきどころは、だいたいこの5つでした。
- 書類とパソコン(作業出身の人)
- 「施工管理=作業の延長」という思い込み
- 経験があっても、一度は新人からになること
- 建築の資格が土木では使えないこと
- 天気ひとつで、何社分もの段取りが動くこと
どれも、入ってから知るとしんどいが、先に知っていれば構えられる類のものだと思います。
だから先に書きました。
3人の話は、それぞれのインタビュー記事に詳しく書いています。
→ 「体力は自信あるけど、パソコンが怖かった」入社7ヶ月に聞いてみた
→ 「現場はシミュレーションゲーム」入社6年目の施工管理に、仕事の中身を聞いてみた
→ 「一番下やねん」20年勤めた会社を辞めた部長に、その理由を聞いてみた
→ 募集要項を見る
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