あと施工アンカーの資格は3段階。上がるほど「打てる現場」が広がる
前の記事で、あと施工アンカーは「固まったコンクリートにあとから打つボルト」だと書きました。
では、それを打つのに資格が要るのか。要ります。しかも段階があります。
ここを知らないまま入ってくる人が多いので、先に整理しておきます。
太さで分かれています
認定しているのは一般社団法人日本建設あと施工アンカー協会です。資格の名前はあと施工アンカー施工士。
区分はこうなっています。
| 種別 | 扱えるボルト径 |
|---|---|
| 第2種 | M12以下 |
| 特2種 | M22以下 |
| 第1種 | 径の制限なし |
M12、M22というのはボルトの太さです。数字が大きいほど太い。
太いボルトを使うのは、それだけ大きな力がかかる場所だからです。だから扱える人を限っています。

「引っ張って確かめる」には特2種以上が要ります
打ったアンカーが本当に効いているかは、引っ張って確かめます。引張試験です。
この試験を自分で実施するには、特2種以上が必要です。第2種のままでは、打てても検査ができません。
うちはこのアンカー引張試験を、非破壊検査の仕事のひとつとしても請けています。打つ前に中の鉄筋を探る鉄筋探査も、同じく非破壊検査の仕事です。打つ側と確かめる側の両方を、社内に持っているということです。
そしてすべての径に対応できるのは第1種だけです。現場でどのサイズが出てきても止まらない、という状態になるのがここ。
さらに上に「あと施工アンカー技術管理士」「あと施工アンカー主任技士」があります。

資格が、そのまま手当になります
うちは資格手当を金額で決めています。あと施工アンカー系だとこうです。
| 資格 | 月額 |
|---|---|
| 登録あと施工アンカー基幹技能者 | 20,000円 |
| 登録切断穿孔基幹技能者 | 20,000円 |
| あと施工アンカー主任技士 | 10,000円 |
| コンクリート等切断穿孔技士 | 10,000円 |
複数持っていれば合算されます。上限は月40,000円まで。基本給とは別支給です。
年収でいえば、基幹技能者を1つ取るだけで年24万円変わります。
ほかの資格も含めた手当の一覧は、資格手当の金額を全部出した記事にまとめています。
給与の階段も、見えるようにしています
資格の階段とは別に、勤続年数での目安も出しています。あくまでモデルケースですが、こうです。
| 入社からの年数 | 月給(モデルケース) |
|---|---|
| 1年目(22〜25歳) | 30万円 |
| 3年目 | 33万円 |
| 5年目 | 35万円 |
| 10年目 | 40万円 |
ここに、さっきの資格手当が別に乗ります。昇給は年2回、人事評価は半年に1回。賞与は年2回で、年間2ヶ月分が基本です。
上の表はあくまで目安で、その先もあります。社内には、勤続6年以上で年収1,000万円に届いた社員が2名います。
「何年いれば、何を取れば、いくらになるのか」。入る前に分かっている方が、腹をくくりやすいと思っています。
順番に上げていける仕事です
この資格体系の良いところは、階段がはっきり見えていることだと思います。
何をどこまでできるようになれば、次に何が任されて、手当がいくら増えるのか。曖昧なところがありません。
逆に言うと、階段を上がらなければ止まったままです。うちがいま社内で困っているのは、まさにそこです。若手は増えているのに、有資格者が減っています。
だから資格を取る人を歓迎します、というのは建前ではなく、単純に足りていないという話です。

実際に、階段を上がってきた人
東京支店で職人をしている K.M さん(入社11年目)の経歴は、こうです。東京支店の工事部は、K.M さんを含めて2名で回しています。
鉄工所、鳶を経て、25歳からあと施工アンカーの世界に入りました。最初は個人事業主、いわゆる一人親方としてトラストと取引をしていて、法改正をきっかけに2015年に正社員になっています。建設業の経験は20年近くになります。
最初から専門の知識があったわけではありません。現場で打って、確かめて、少しずつ扱えるものを増やしてきた人です。
未経験で入った人も同じ道を通ります。入社すると先輩が1名つき、会社が作成した半年分のOJT計画に沿って進めます。社内には、未経験で入って28年目になる社員もいます。
なお、ここまでは職人職の資格の話です。
工事全体を管理する施工管理は、土木施工管理技士という別系統の資格になります。そちらは扱える工事の金額が変わる仕組みで、社内の目安では2級で4,500万円規模まで、1級で億単位です。
こちらも階段を上がっている最中の人がいます。大阪支店の施工管理 M.A さん(入社7ヶ月目)は2級土木施工管理技士を持っていて、今年の1級の試験は1点差で届きませんでした。同じく大阪の T.Y さん(入社6年目)は建築の2級施工管理技士から土木の1級に挑戦していて、今年は1〜2点差。2人とも来年また受けます。
1級土木施工管理技士の資格手当は月20,000円。1級を持っている方を対象にした求人は月給45万円〜で出しています。
→ 募集要項を見る
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